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京都に朝が来たどすぇ
「ねえねぇ、それからどうなったのぉ?」
大きな丸い目を輝かせながら孫の昌ちゃんが私の顔を覗き込んだ、
(そうじゃのぉ~明け方までお酒をのんでた、爺ちゃん達はホテルへ帰ったんじゃ、朝帰ったんで
直ぐに起きなきゃぁならんかった、少々辛くてもまぁ自業自得じゃて、)

「じごうじとくってなぁに?」

(昌ちゃんには少し難しかったかの?まぁ其のうちに分かるじゃろう、そしてのぉ皆揃って、
伏見稲荷へお参りに行く事になったんじゃな、昌三、お前も知っとる、西条の掛井のお爺が案内してくれたんじゃ)

「掛井の御爺ちゃんこの頃遊びに来ないねぇ?元気なのかなぁ?」

(あぁ、元気じゃとも、この間も前河内の爺さんとロッククライミングに出掛けてたよ、
御爺ちゃんは高い所が怖いから、行かんかったよ、
前河内の爺さん、すっかり肩の具合も良うなってのぉ色んな所に登っとるよぉ)

「色んな所って?」

(まぁ其のうちに分かるじゃろう、そう言えば、)

「えぇ?総入れ歯?」いたずらっぽい笑顔で私の顔を覗き込んで昌三は聞いてくる、

(馬鹿!そう言えばじゃ、そ・う・い・え・ば!まだ歯も髪もあるわい!)
わざと少し怖い顔をしながらそう言ってみたが、昌三は舌をぺろっと出して笑っている、

(そう言えばの、この日も登ったよ、沢山階段がある山に、でもねぇ登る前に朝ご飯を食べたような気がする、)

「へぇ~、で何を食べたの?
カイユ ロティ オーポム アン ネール エ オーレザン ムスカ・鶉のロースト林檎とマスカット添えとか、
ブランケット ド ヴォー オー サルシフィ・仔牛のブランケット牛蒡添えとかを食べたのぉ?」

一体何処でこのような料理名を覚えたのか?それともこの頃の給食はそのような献立があり、子供達はお昼にそれらを
食しているのだろうか?どちらにしてもブーはそれらを口にした事は無いのだから、それが一体どのような物なのか、
美味しいのか?美味しくないのか?想像もつかないのだった!
素直にそんな物は食べていないよ、丼を食べたんだよっと言えば良いのに・・・
ブーの口からは自分で思ってもいない言葉を吐き出していた・・・・・

(あぁそんな感じじゃったかのぉ、山に登る前じゃったから、爺ちゃんはコンソメスープをふんだんに使ったリゾット
、其の上にトリュフたっぷりのスクランブルエッグを乗せた、朝食にしては、まぁまぁの丼を食べたかのぉ?
勿論、あの辺りは鶉が・・・・その鶉のなんたらとかも勿論あったんじゃが、
朝じゃし、山、登る前じゃったしぃ~、我慢したんじゃ!)
何で孫に見栄を張ってるのだろうか?まだ小学生の低学年のこの孫に・・・・
本当は私の記憶では午前の冷たい空気の中ホカホカと柔らかい湯気に包まれた
ふわふわの卵丼を食べただけである、朝日に照らされ黄金色に輝く卵丼を・・・
しかしあの日の卵丼は上品な味付けで本当に旨かった・・・・!

「本当!僕、カイユ ロティ オーポム アン ネール エ オーレザン ムスカが大好物なんだぁ~!」
嬉しそうに私の腕にすがり付いて昌三ははしゃいでいる、

(もっ勿論、爺ちゃん大好きじゃよ、一週間の内七回は食べとるよ! 
 あっ!この時の写真が確か有ったと思う!うん!)
焼き鶉
(これじゃよ、多分これじゃ!)

「美味しそう~!・・・・でも・・・・僕の好きなのはこれじゃぁ無いよ・・・!」
っと寂しそうにつぶやいた、
「でもこれも今度食べてみたいなぁ~!」

(そうじゃのぉ今度食べに行こうかのぉ、おぉ、それから、其の後が大変じゃった、
美味しい朝ごはんを食べた後、お稲荷さんへ行ったんじゃ、鳥居が沢山あったのぉ)
伏見稲荷門 稲荷鳥居 稲荷鳥居2 稲荷鳥居3 稲荷鳥居4
(まるで鳥居のトンネルじゃ、大きいのやらチョッと大きいのやら、チビット大きいのやら、色々あったのぉ)

「えぇ~?じゃあ全部大きいってことなの?」

(まぁ其のうちに分かるじゃろうて、最初は皆と楽しく登っておったんじゃがぁ~・・・)
あまり思い出したく無い記憶の場面になったことに気付いた・・・

「それで、それで」
この先の話をどうしても聞きたいと言う表情で私を見つめている、

(うん・・一様一番上まで・・・・多分上まで登ったと思う・・・)
てっぺん
(空は晴れて風も気持ち良かったのぉ~じゃが・・・・・いざ降りる時になっての・・・・)

「どうしたのぉ?」

(うん・・・それがのぉ・・・・爺ちゃんお腹がぁ・・・・)

「お腹が?」

(前の日に、調子に乗って沢山飲み食いしたからの・・・・・お腹が痛くなったんじゃ!)

「それは大変ねぇ~!でぇっどうなったのかしら?」
ぇえ~???ブーは眼鏡を外し思わず目をこすった!

目の前に居たはずの孫の昌三の姿は消え、代わりに恋人のまこが私の腕に絡みつきながら聴いてきたのだ、
私は既婚者なので世間から見れば愛人、と言うことになるのだろう、

そう言えば、この話は、つい一月前の出来事だし、第一、私に孫は居ないのだから・・・
さっきまで目の前に居たあの子供は一体なんだったのだろう?
不思議な思いが私の頭を支配し混乱した・・・
いやイヤ!何か夢でも見たのだろう!ブーは軽く頭を左右に振って、気持ちを落ち着かせまこに目をやった、
潤んだ瞳と艶やかな唇のまこは、甘えた声でこう囁いた、
「それで、もらしちゃったのかしら?」

(いや、残念ながら、漏らさなかったよ・・・只・・・降りる時の階段はこんな状況では辛かったなぁ、
一段いち段腹にひびいてくるんだ、流石にもうダメかと思ったよ・・・其のとき思ったことがあるんだ)

ひと呼吸おいて、
(人間は切羽詰った時、無口になり、表情も無くなるんだ、周りの景色も見えないし他人の話も耳に入ってこないね)

まこの滑らかな黒髪を右手で撫でながらブーは言った、

「それなのに誰にもお腹が痛いこと気付かれなかったの?」

(掛井さんだけには話したんだ、でも周りの皆も様子がおかしい事に気付いてたんじゃないかなぁ?
登る時大人気無くはしゃいでたからねぇ、それが急に無口になったのだから、
それでね、殆ど、降りた所に幸い公衆トイレが有ったんだ、
こん目に合うなんて分かっていたらもう少しで・・・・トイレが・・なぁんて考えたかも知れないんだけど、
登る時は気にも留めてなかったからねぇ)

小さく肩を竦めて笑いながらブーは行った、

(これで、助かった!と其の時は思った、そして駆け込んだね、)

「駆け込んだの?よっぽど危なかったのね」

(あぁ、駆け込んだよ、子供の時かくれんぼで掃除のロッカーに駆け込んだ時みたいにね、本当に危なかったんだ)

まこはなぁんだ、間に合ったのか?と言うような、少しがっかりした目で私を見つめた、

(どうしたの?お漏らしする男が好きなのかい?)

少し呆れたようにまこのおでこを右の中指で軽く押しながら言った、

(そう言えば、もしも俺と結婚してたら、こまきまこだな、上から読んでも下から読んでも、
あるいは右からも左からもこまきまこだ)

「話につまるといつもそればかりね、つまらない!」
口を尖らせながらすねたように彼女は言った、

(其の後でね、単独行動で、清水の茶碗坂にある窯元に行ったんだ、澤村陶哉先生の所へ、でもその話は又にするよ、
とても長く成りそうだからね、)

(陶哉先生の所を後にして、皆と合流したんだ、【いづう】って言う鯖寿司のお店、今度君も連れて行くよ、
とても旨いんだ、)
いづう 鯖寿司2
(でも、これにはお酒が必要だね、お茶でも十分楽しめるけど、やっぱりお酒だ、)

「何時でも呑みたいのね、どうしてお茶ではダメなの?」

(別にダメってわけじゃあないけど、何か寂しいって感じなんだよ、いや、勿体無いって言った方が当たってるかも)
理解出来ないっと彼女は言ったが、だが確かに、お酒呑みは皆そうなんだと思う、
(本当に楽しい、京都の旅だった、今度は・・・・・・??)

あれっ!誰も居ない!
そう言えば、まこって誰? 残念ながら私に愛人は居ないし・・・・

















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2010/02/05(Fri) | 旅? | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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